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Publication Information


Title
Japanese:深層学習による降雨量予測が持つ発生確率情報の可視化 
English: 
Author
Japanese: 梶山青春, 鼎信次郎.  
English: Kiyoharu Kajiyama, Shinjiro Kanae.  
Language Japanese 
Journal/Book name
Japanese:水文・水資源学会/日本水文科学会 2023年度研究発表会 
English: 
Volume, Number, Page        
Published date Jan. 2024 
Publisher
Japanese:水文・水資源学会 
English: 
Conference name
Japanese:水文・水資源学会/日本水文科学会 2023年度研究発表会 
English: 
Conference site
Japanese:長崎 
English:Nagasaki 
Official URL https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshwr/36/0/36_446/_article/-char/ja
 
DOI https://doi.org/10.11520/jshwr.36.0_446
Abstract 近年降雨量予測技術は著しい発達を見せており,数日から1週間程度の予測性能は非常に高い結果を示している.一方,前述の短期予測に用いられる数値計算モデルを用いた長期降水量予測では,2週間以上の降雨予測において不確実性が大幅に上昇するという課題を抱えている.これは大気が持つ初期情報が数週間程度で失われてしまうことに起因している.そのため,大気循環過程に囚われない統計的相関性を用いた深層学習モデルによる予測手法が開発されてきている.既往研究ではCMIP5データから得られる大規模環境場データをもとに,不確実性のより小さな深層学習モデルが開発可能であることが示された.ここで,CMIP5データセットとは世界各国の気象機関が所有する数値計算モデルのシミュレーション結果を総括したデータであり,大気・陸面・海洋の様々な環境場に関する出力結果が総括されている.深層学習モデルによる降雨予測には,長期メモリーを有する海洋の温度場が入力データに用いられている.このため海洋の変動が大きな影響を及ぼす3か月予測において従来の数値計算モデルよりも不確実性が低い予測結果を示す.一方で数値計算モデルが持つアンサンブル予測の情報を深層学習はもっていない.このため深層学習は海洋情報によってのみ得られる長期の傾向を予測することに性能が限定される.深層学習の持つ上記の特徴は予測結果の発生確率を定量的に示すことができないという点で,ダム管理における実務上の課題となりうる .本研究は,深層学習モデルによる長期降雨予測において上記の発生確率を定量化する手法を提案するものである.従来,連続値の予測を行っている深層学習モデルを,離散値型を予測するモデルに改良する.これにより既存の深層学習予測モデルを,降雨量の大小によって分類化された降雨量ラベルを予測する分類問題に落とし込むことが可能となる.その結果,各降雨量ラベルの確率分布が予測値として得られる.
Award 水文・水資源学会/日本水文科学会 2023年度 研究発表会優秀発表賞

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