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論文・著書情報
タイトル
和文:
遷移金属酸化物のバンド構造制御と光電極特性
英文:
Tuning of band structures and photoelectrode properties of transition-metal oxides
著者
和文:
大友 明
.
英文:
A. Ohtomo
.
言語
Japanese
掲載誌/書名
和文:
英文:
巻, 号, ページ
出版年月
2013年11月13日
出版者
和文:
英文:
会議名称
和文:
物性研平成25年度後期短期研究会「エネルギーと新材料の物性・物質科学」
英文:
開催地
和文:
千葉県柏市
英文:
Kashiwa, Chiba
ファイル
公式リンク
http://hmori.issp.u-tokyo.ac.jp/etc/H25meeting/index.html
アブストラクト
光化学反応を利用した太陽光エネルギー変換は,究極のグリーンテクノロジーとして期待されてい る.特に水の完全光分解反応は重要であり,その鍵となるのが新しい可視光応答型光触媒材料の開 発と光電子移動システムの高効率化である.二酸化チタンに代表されるd0 遷移金属酸化物を基に 多様な酸窒化物が合成されてきた.窒素2p バンドの価電子帯が酸素より浅いことを利用して紫外 から可視へ吸収帯を拡張するコンセプトに基づいており,例えばZnO-GaN の混晶系でも有効であ る [1].一方,dn 遷移金属酸化物の多くは,それ自体が可視光吸収体であるが,水溶液中における 価数搖動と高い溶解度のためほとんど注目されていなかった.我々は,異なる遷移金属のd バンド オフセットが大きいことに注目し,一方の金属からもう一方の金属への電荷移動遷移が新たな可視 光吸収帯を形成することを見出した [2].すなわち,Fe
2
O
3
(2.1 eV)とCr
2
O
3
(3.0 eV)の混晶系のバ ンドギャップが1.7 eV に狭帯化することを明らかにした.光電子分光法・X 線吸収分光法による電 子構造の同定と水分解反応の分光感度特性について述べる.また,dn 遷移金属酸化物を用いたバン ド構造制御の可能性について,いくつかの混晶系の実験結果を示しつつ議論する. 本研究は,増子尚徳,大島孝仁,吉松公平,坂井延寿,組頭広志,尾嶋正治,宋浚太,岩崎孝之, 波多野睦子各氏との共同研究であり,JST-ALCA ならびに文部科学省「元素戦略プロジェクト<研 究拠点形成型>の支援により実施された. [1] K. Maeda et al. Nature 440, 295 (2006). [2] H. Mashiko, T. Oshima, A. Ohtomo, Appl. Phys. Lett. 99, 241904 (2011).
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