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タイトル
和文:留学生政策と技術移民政策の連携と課題-主要国の取り組み傾向とオーストラリアの事例分析から- 
英文:Linkage between International Student Policy and Skilled Migration Policy: Comparison of the Related Policies in Four Countries and Case Study in Australia 
著者
和文: 佐藤由利子.  
英文: Yuriko Sato.  
言語 Japanese 
掲載誌/書名
和文:移民政策研究 
英文:Migration Policy Review 
巻, 号, ページ Vol. 7        pp. 101-117
出版年月 2015年5月15日 
出版者
和文:移民政策学会 
英文:Japan Association for Migration Policy Studies 
会議名称
和文: 
英文: 
開催地
和文: 
英文: 
ファイル
公式リンク http://www.iminseisaku.org/top/pdf/journal/007/007_101.pdf
 
アブストラクト オーストラリアは,留学生政策と技術移民政策の連携により留学生数を拡大し,国際教育は,石炭、鉄鉱石,金に次ぐ輸出産業に成長した。しかし,移民目的の留学生が急増し,さらに永住権を獲得した留学生が国内の技術人材不足を解消していないという批判を招き,政策の改定が行われている。本稿では,米国,ドイツ,日本との比較により,オーストラリアの留学生政策と技術移民政策の特徴を把握した上で,1990年代末から2013年までの2つの政策の関係性の変化と影響要因を分析し,政策的示唆を得ることを目指す。 分析の結果,オーストラリアと日本では,専門職/技術人材に占める留学生の割合が高く,オーストラリアでは,留学生の技術移住を促進する政策と選別・制限する政策が,時々の経済・政治ニーズを反映しながら,アクセルとブレーキのように実施されてきたことが判明した。アクセルの主要因は,国内で不足する技術人材ニーズと外貨収入増大を求める教育界の要望であり,ブレーキの主要因は,オーストラリア人の雇用確保と,オーストラリア市民の価値観を共有しない移民急増への不安と考えられる。また,地方への留学や人材定着の促進策は,一貫して実施されてきた。 日本において,オーストラリアの事例を教訓としつつも,高度人材の在留制度上の優遇措置において優秀な留学生に道を開くことは,「人材育成型」の人材獲得と留学の誘因強化につながると考えられる。

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