<p> 本研究では,交通混雑を考慮したFujita and Ogawa (1982)型の定量的都市経済モデルを開発する.そのために,開発したモデルにポテンシャル関数が存在することを示したうえで,その性質を利用した効率的な数値解析手法を提示した.そして,開発したモデルを使った二次元格子状空間下での解析により,本モデルが複数都心の形成を表現できることを示した.さらに,1,656地点・11.7万リンクからなる金沢都市雇用圏を対象とした,具体的な解析例を通じて,本モデルが複雑な道路ネットワークを含む計算を効率的に実施できることを明らかにした.</p>