筑波大学計算科学研究センターのプロジェクトに,宇宙輻射輸送シミュレーションを利用した天体現象の解明がある.このシミュレーションは、星および星間媒質からのエネルギー演算により構成されるARGOT (Accelerated Radiative transfer on Grids using Oct-Tree) 法を用いて演算を行う.後者の演算スキーム,ART (Authentic Radiation Transfer) は,ランダムメモリアクセスが可能なことから FPGA 実装による飛躍的な速度向上が期待されているが,GPU実装を大きく超える高速化は実現されていない。そこで本研究では,演算方式の見直しを含め,メモリシステムを含めた演算加速部の高速化について議論する.